数年ほど前まで「LCCとは何?」と多くの人が聞いたこともない単語でしたが、2012年にはLCCの大手LCC航空である、エアアジア、ジェットスター、ピーチの3社が日本の国内線に就航したことから、業界ではLCC元年とまで言われました。
LCCとは、「Low Cost Carrier」の頭文字を取ったもので、日本語では「格安航空会社」といいます。
LCCは時期や時間帯などにより、驚くほど安く飛行機を利用する事ができます。都市圏を中心とした仕事をしている場合では、ビジネスとしてLCCを利用する事は難しいケースがありますが、行ったことがない地域へフラッと行く旅行には最適な移動手段です。
日本国内線のLCC事情
日本国内に就航しているLCCは2014年1月現在4社あります。
ピーチと略される事が多ですが、正式名称はPeach Aviation株式会社(ピーチ・アビエーション)といい、ANAこと全日空が主に運営するLCCです。関西国際空港を拠点として、日本国内で10路線程度あります。日本国内では1番実績のあるLCCといえる状態にあります。
バニラ・エアは、元々日本へはエアアジアジャパンとして就航しましたが、親会社であるANA(全日空)とマレーシアを拠点とするLCCエアアジアの方向性の違いから契約が終了し、ANA(全日空)単独のLCCとして生まれました。成田国際空港を拠点として、現在は日本国内で2路線しかありませんが、今後増えてくる可能性が高いです。
ジェットスターは、JAL(日本航空)が出資するLCCで、日本国内で15路線ほどを運営しています。ピーチは関西国際空港、バニラ・エアは成田国際空港を中心に就航していますが、ジェットスターは、成田国際空港、関西国際空港、セントレア空港を中心に幅広い運行をしているところがポイントになります。
最後は春秋航空日本です。2014年に日本国内線に中国の春秋航空が就航します。東京、大阪、福岡、名古屋など大都市圏の空港は使わず、地方にある着陸料が安い空港をターゲットにしています。そのため、茨城、高松、佐賀、広島、佐賀などとなります。
茨城であれば東京はそこまで遠くありませんし、佐賀も福岡の近くです。日本国内のLCCに面白い風が起きそうです。
LCCを利用して行ったことがない街へ行けるチャンス
住んでいる地方にもよりますが、鉄道や空港、高速道路事情などから、行きやすい観光地、行きにくい観光地という場所が必ずあります。乗り換えを何度もしなければならないような場所であれば「そこまでして行く場所かな?」と考えてしまうこともあります。
LCCは都市間を格安で結ぶ便もありますが、地方を結ぶ便も多くあります。LCCに加えて航空ベンチャーであるスカイマークなどを利用できれば、鉄道では行きにくい土地へも驚くほど短時間で行くことができるメリットがあります。
いつも同じ所へ観光や旅で行くのではなく、一回も降り立ったことがない都道府県、土地を楽しむことも旅の面白いところです。新しい気づきや発見の連続です。
地方空港では、近くにある主要駅と空港を結ぶ直通バスを運行しているところも多いですし、レンタカーを借りられる会社がすぐ近くにあるケースも多くあります。LCCを利用して格安に見たこと、感じたことがない旅を楽しみましょう。