京都市内には1度や2度の観光ではまわりきれない社寺仏閣がありますし、歴史のあるお店や最近話題の店、ディープな世界に入っていけば、探せば探すだけ行きたい場所が出てきてしまいます。
そんな京都において、少しだけディープな世界観を持つのが「河井寛次郎記念館」かなと思います。
分かりやすい“イイ!スゴイ!”とは違う価値観の良さ
管理人@かずぞうのまわりに河井寛次郎記念館に行ったことがあるという人が何人もいた上に、かなり評価が高かったことから行くことにしました。というのも、大変申し上げにくいのですが、河井寛次郎さんをよく知らないという点と、河井寛次郎記念館のウェブサイトを見てもイマイチ良さが伝わってこず、半信半疑でもありました。
朝10:00からオープンする河井寛次郎記念館に着いたのは10:05。入口の引き戸をガラガラと開けます。見えてきたのは京都らしい外観の雰囲気とは一変して、民芸風の線の太い室内空間でした。
母屋となる1階部分を見て回り、箱階段を上って2階へ行きます。その過程は立ったり、座ったり、外を眺めたり、ボーとしたり。初めて来た場所にも関わらず、親しみがわいて、ホッとしている自分がそこにいるのです。この記念館の良さというのは「観光するぞ!」という意気込みとは違う、包み込んでくれるような安心感がありました。
いただいたパンフレットの中の一文で、
河井寛次郎は、その生涯を通じいつも子供のように感動する心を失わず、ありとあらゆる物と事の中から喜びを見いだし、そして何よりも人と人生をこよなく愛し大切にした人でありました。
文章だけを読んでも、うんうんとしか思われないかもしれませんが、この河井寛次郎記念館へ足を運ぶと、この人だからこの家があるんだなと思ってしまいます。
母屋や中庭の奥には茶室や素焼き釜、陶房、登り窯など、京都の中心地とは思えないものも見ることができます。丁度中庭の砂利の上に数多くの木々の実が落ち、鳥が食べ歩いている姿も微笑ましくなる。そんな記念館です。
一歩路地に入ってゆっくりと河井寛次郎記念館を楽しむ
河井寛次郎記念館は京都駅からであれば、京都市バス系統206に乗車し「馬町」バス停で下車、徒歩2、3分で行くことができます。河井寛次郎記念館の目と鼻の先には、人通りの多い清水寺があり、祇園があります。一歩路地に入るだけで、ステキな記念館があることを伝えたいです。
管理人@かずぞうが河井寛次郎記念館に伺った時には、一人で来ていた若い女性、老夫婦の2組がみえているだけでした。どちらも河井寛次郎記念館を楽しんでいる様子でしたね。