近江八幡の商家の家を体験することができる貴重な旧西川家住宅。その上、近江八幡に残る数多い商家とデザインが多少違い、見て知っておくべき建物かなと思いました。
300年前の商家を知る
近江八幡にある重要文化財の一つ「旧西川家住宅」は1700年頃に建てられ、1985年に修理が行われたものの現在も健在で築300年を越える建物となっています。当時の面影がどの程度残っているかはわかりませんが、店部分や座敷、茶室など実際に歩いて見て回ることが可能です。
蚊帳や畳表などを取り扱うことで財を成したと言われている西川家ですが、旧西川家住宅の中にこれらをを展示しているスペースは少なく、ほとんどの部分は何も置いてありません。建物を見たい!という方にとっては最高のシチュエーションと言えるかもしれません。
旧西川家住宅の柱や梁の太さ、商家のプランニングのみならず、建物自体のデザインバランス、各室や縁側、中庭へと続く空間設計、細部に至るまでの技術など見るところはたくさんあります。建築を志す学生は見て損はないところかなと思います。
また、近江八幡に数多く残る商家とデザインが違い、柱と梁のラインが強調された田舎の雰囲気ではない洗練された意匠も魅力的であり、見所の1つかなと思います。
観光ルートにある旧西川家住宅
旧西川家住宅は歴史民俗資料館、郷土資料館、旧伴家住宅と同じ道路上にあり、観光ルート沿いにあります。観光バスで訪れる観光客がたくさんこの道を通り、時間帯を考えなければゆっくりと外観を楽しむのは難しいかもしれません。また、観光バスによっては旧西川家住宅を観光ルートに入れている会社もあり、観光バスの観光客とバッティングしてしまうと、ゆっくりと中を見ることもできません。できるだけタイミングを外すようにしたいところです。
入館料は歴史民俗資料館、郷土資料館、旧伴家住宅も見たい方は900円、旧西川家住宅だけ見たい場合は300円です。旧西川家住宅には中庭と蔵がありますが、入る事はできません。
観光シーズンでは、旧西川家住宅内部がイベントの展示空間となることもあるそうですので、何を見たいかより行く時期を変えたいところです。